ALPとは

健康診断での血液検査項目の一つ、ALPについて説明します。
ALPの数値で何が分かるのか、また基準値や、検査するときの注意点についてもご紹介します。
血液検査前の予備知識として、役立ててください。

 

ALPは、アルカリホスファターゼの略で、肝臓をはじめとして心臓、腎臓、小腸などのさまざまな細胞で作られています。
これは、乳製品やレバーなどに多く含まれているリン酸化合物を分解する働きがある酵素です。
毛細胆管と呼ばれるところにALPは多く存在していて、胆汁の中にも存在しています。
健常時には、毛細胆管や胆汁の中で、ALPはリン酸化合物を分解しています。
しかし、肝障害などが起こり胆汁の流れが悪化した場合、ALPが血液中に漏れ出すようになります。
肝臓以外の心臓や腎臓、小腸などの臓器がダメージを受けた場合も、血液中に流れ出し、数値が高くなります。
ALPは、多くの場合、肝臓と骨の異常により血液中で増加していきます。
ALPは、肝臓から胆汁の中に流れ出します。
肝臓が作る液体が胆汁で、胆汁は胆管という管を経て、十二指腸に流れ出しています。
しかし、この経路に腫瘍や石などが出来てしまうと胆汁の流れが滞るようになり、やがて逆流するようになり血液の中に漏れ出してしまうのです。
またALPは、骨でも作られています。
ですから、成長期の子供や骨の病気になった場合も、数値が高くなります。
健康診断の血液検査では、ALPの数値で肝臓や胆管、骨などに異常がないかどうかを調べることが出来ます。

ALPの一般的な正常値・基準値の範囲、検査するときの注意点

ALPの正常値、基準値は、100〜325 IU/Lです。
ALPは、一般的な血液検査で調べることが出来ます。
肝臓や胆管、骨などへの疾患や異常がないかを調べることが出来ると同時に、ガン患者の場合には、骨転移があるかどうかの検査としても行われています。
血液検査をするときには、検査前に脂肪分の多い食事を摂ると数値が高くなるので注意が必要です。
またALPの数値は、血液型がB型とO型の人は、特に食後に高い数値を示すことが多いので、空腹時に採血をするようにしましょう。
また、骨の成長でも数値が高くなるので、子供や思春期までの成長期の子供は成人よりも高い数値を示すとも知っておきましょう。
常用薬の中でも特に利尿作用のあるものや睡眠薬を使用している方は、検査前には医師に伝えること、そして、妊娠後期から出産後間もない女性は、基準値よりも大きく数値が高くなる傾向にあることも知っておいてください。
ALPは、主に肝臓や胆管、骨の健康と関わりのある数値です。
他の肝機能検査の数値と総合的に判断されますが、数値が高い場合には、肝臓や骨の問題が疑われます。

ALPが低いと疑われる病気

ALPは、肝臓をはじめとして、たくさんの臓器の細胞の中に存在しているリン酸化合物を分解する酵素です。
健康な人の血液の中にも微量に放出されていますが、臓器に何かしらの異常があった場合には、血液中に漏れ出すようになり異常に高い数値となります。
ALPが基準値を超えた場合に考えられる代表的な疾患は、胆汁うっ滞、薬物性肝障害、原発性胆汁性肝硬変といった肝疾患や、他に胆石や胆道閉塞、骨の病気なども疑われます。
ALPが基準値を超えて高くなってしまう原因としては、胆汁の流れが完全に止まり、黄疸が現れてくるような場合です。
黄疸はさまざまな病気により起こりますが、急性肝炎の黄疸の場合には、ALPはそれほど数値が高くなりませんが、胆汁性肝硬変やガン、胆石などが原因になっている胆管閉塞による黄疸では、ALPの数値も非常に高くなります。
ALP値が著しく上昇した場合には、そのアイソザイムを測定し、どれが多いかで診断を見極める手がかりとしています。
アイソザイムとは、同じ働きをするものの分子構造は異なる酵素群のことです。
このアイソザイム検査により疾患部位が特定されれば、各症状などからそれぞれの病気に適した検査方法が選ばれ、確定診断されることにあります。
ALPは、他の肝機能検査の数値も参考にして診断されます。
ALPが異常値で、他の肝機能検査の数値であるALTやASTにも異常がある場合には、肝臓や胆道系の疾患の可能性が高くなります。
ALPは低い数値でも甲状腺機能低下症や遺伝性低ALP血症などの異常が疑われます。

ALPの数値を改善する(下げる)方法

LPは骨にも多く含まれるので、成長期の子供は健康でも数値が高くなります。
また、胎盤にもALPは多く含まれるので、特に妊娠後期や出産後には数値が高くなります。
成長期の子供や妊婦さん、出産から間もない女性の場合には、ALPの数値が高くても問題ないのですが、骨の病気の可能性もあるので、心配な方は医師に相談すると良いでしょう。
それ以外の方でALPが高い時には、肝機能の低下が懸念されます。
ALPの数値が基準値よりも高く、ALTやASTも基準値より高ければ、胆汁うっ滞などの肝臓に何かしらの問題がある可能性が高いです。
その場合には、ALPを下げるために肝臓を休ませるようにしましょう。
アルコールや暴飲暴食などが続くことで肝臓はダメージを受け、機能が低下していきます。
お酒をたくさん飲む人は量や回数を減らし、食生活も見直していきましょう。
ALPは、肝臓や骨、胎盤にも存在するので、数値が高いからとすぐに特定の病気を判断することが出来ません。
肝機能の疾患が疑われる場合には、アルコールの飲み方や食生活の見直しが大切になってきます。